日本透析医学会・日本透析医会 声明文

令和2年4 月28日
 
日本透析医学会・日本透析医会 声明文
 
一般社団法人 日本透析医学会
理事長 中 元 秀 友
公益社団法人 日本透析医会
会 長 秋 澤 忠 男
日本透析医会・日本透析医学会
新型コロナウイルス感染対策合同委員会
委員長 菊  地  勘
副委員長 山 川 智 之
副委員長 竜 崎 崇 和
 
 
 新型コロナウイルス感染症COVID-19 では透析患者さんがハイリスクであることに加え、腎臓の合併症が重要であることが報告されており、日本透析医学会及び日本透析医会としても対策に取り組んでおります。透析施設の環境は集団治療が一般的であることによりクラスター感染の危険性が高く、その感染防止のためには特別な注意を要します。
  さらに、患者数の国内での急速な増加による医療現場の逼迫に対し、医療崩壊をくいめることが最重要で、特に、院内(透析施設内)感染は診療機能の抑制・停止に直結し、医療崩壊を促進しますので、官民が一体となってその対策を講じることが最重要です。

1.PCR 検査
  院内(透析施設内)感染を予防するために、COVID-19 の症状が明らかではない患者さんに対しても透析医療あるいは救急医療などの診療実施前にCOVID-19 のPCR 検査を行うことが医療崩壊を防ぐために必須であり、このために国が公的補助を行うことを要望いたします。

2.個人防護具
  診療現場における個人防護具の不足が顕著であり、不完全な個人防護具で診療することによる感染リスクが懸念されています。医療従事者を感染から守り診療提供体制を維持することが医療崩壊を防ぐために必須であり、このために国が医療機関に対し適切な個人防護具を供給することを要望いたします。