北海道千歳市の透析施設で塩素ガス発生事故について

日本透析医学会
会員 各位

 会員の皆様におかれましては既にご承知のことと存じますが、昨年9月2日に広島の透析施設において、次亜塩素酸ナトリウム溶液と酸性溶液の誤混入により塩素ガスが発生する事故が発生いたしました。さらに、本年3月26日には北九州の透析施設において、同様の事故が報告されております。この事態を受けて、本学会ならびに日本透析医会、日本臨床工学技士会、日本血液浄化技術学会の各団体より注意喚起が行われましたが、4月18日には北海道千歳市の透析施設において、再び同様の塩素ガス発生事故が発生しております。

 このように、同種の事故が相次いで発生しており、透析医療の安全性に対する社会的懸念も高まりつつあることから、深く憂慮しております。

 つきましては、改めて各ご施設におかれましては、消毒薬剤の管理体制を今一度ご確認いただくとともに、同様の事故が再発しないよう、適切な防止策の徹底をお願いいたします。

 なお、本学会では、関係学会と連携し、近日中に全国の透析施設を対象とした実態調査を実施する予定としております。調査の際には、何卒ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

令和7年4月21日
 
日本透析医学会
理事長 友雅司
危機管理委員会委員長 鶴屋和彦
医療安全対策小委員会委員長 満生浩司