2020年度 専門医認定試験について

2020 年度 専門医認定試験について


2020 年度専門医認定試験は,書類審査(症例要約のレポート評価),筆記による客観式試験,口頭試問の総合判定で行われます.

【筆記試験】
筆記による客観式試験は広く腎不全の病態と診療,血液浄化療法に関する知識を問うものです.マークシート方式で100 問,2 時間の予定です.試験問題は以下のA タイプとX2 タイプの2 種類で出題されます.

A タイプ問題例 (正解肢1つ,誤答肢4つ)
バスキュラーアクセスについて正しいのはどれか.
(a) ソアサム症候群は冷感,蒼白化,疼痛を主徴とする.
(b) 人工血管吻合部付近の狭窄は静脈側に多い.
(c) スチール症候群は手背のうっ血,浮腫が主徴である.
(d) シャントスリルの大きさは流量を反映する.
(e) シャント部感染の原因菌はグラム陰性菌が多い.
  解答 正解:b

X2 タイプ問題例 (正解肢2 つ,誤答肢3 つ)
注意:2 つとも該当するものを選ばないと正解にはなりません.
腎性貧血について正しいのはどれか.2 つ選べ.
(a)正球性正色素性貧血の場合が多い.
(b)網状赤血球は増加する.
(c)感染症に伴いエリスロポエチンの反応性は高まる.
(d)内因性エリスロポエチン濃度は基準値より著明に低下する.
(e)尿毒症病態では赤血球寿命が健常人の1/2~1/3 に短縮している.
  解答 正解 :(a),(e)

【口頭試問】
口頭試問は筆記試験終了後,3 人の面接官による各受験者10~15 分程度で行われます.口頭試問の内容は,腎不全の病態と治療,血液浄化療法,日常透析室業務全般,感染対策や医療倫理など多岐に関する質問になります.